統計力学① 位相空間・リュービルの定理 このエントリーをはてなブックマークに追加

位相空間とは?リュービルの定理とは?

統計力学についての考え方です。

位相空間とは?

位置と運動量で決定される空間のことです。たとえば、3次元の粒子1つを考えることにすると、位置座標は$x,y,z$,それぞれの成分に対応する運動量$p_x,p_y,p_z$が決定すれば、粒子の運動状態を決定できることになります。


このように粒子1つからなる位相空間を$\mu$空間といいます。


とはいえ、こんな粒子が一つしかない系のみを考えることは少ないでしょう。実際には多数の粒子からなる空間を扱うことになります。たとえば、粒子が$N$個からなる系を考えると、それぞれの粒子の運動状態を定めるのに3つの位置成分、3つの運動量が必要になります。合計で$N$個の粒子があるわけですから合計で$6N$個のパラメータが必要になります。


複数の粒子からなる空間を$\Gamma$空間といいます。


リュービルの定理(Liouville)

位相空間での超体積は保存される


このリュービルの定理が位相空間を使って考える動機になるわけです。位相空間は基本的には2次元とか、3次元ではないので超体積($n$次元の体積)を用いることが必要になります。



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